介護職にパソコンが必要だと言われても、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか?
ですが今は介護職に限らず、どんな業界でも必要最低限のパソコンスキルが求められます。
パソコンなんて家にもないし、全然使えないんですけど…。
必要最低限ってどの程度ですか?
実際に介護職がパソコンを使う業務とは一体何なのか、どう学んでいけばよいかをお伝えします。
利用者の介護記録はペーパーレス化が進んでいる
最近では病院でも電子カルテを導入し、ペーパーレス化が進んでいますよね。
ペーパーレスにすることで、情報の管理がしやすく、探したいものがすぐに見つかったり、整理整頓も簡単になります。
介護業界でも利用者の個人情報や介護記録をデータ管理する所が増えてきており、タブレット端末やスマホなどで使える介護専用アプリなども開発されています。
リアルタイムで更新・閲覧ができるため、スタッフ全員での情報共有もスムーズに行えるのが特徴です。
こういったデータの管理はスマホやタブレット上だけでなく、パソコン上で行われることもあり、特に介護業界で管理職に就きたいと思っている方はデータを管理・分析するためのパソコンスキルが必要。
また、管理職ともなるとスタッフの管理やシフト作成でパソコンを使う場面も多く出てくることになりますので、できるだけパソコン操作に慣れておくことをおすすめします。
実際に介護職がパソコンを使うのは?
管理職でなくてもパソコンを使う機会はもちろんあります。
スマホやタブレットで済んでしまうこともあるのですが、ワードやエクセルといったソフトを使うには、パソコンの方が扱いやすく、書類作成などもしやすいからです。
では、実際に介護職がパソコンを使う業務を見ていきましょう。
レクリエーションなどの情報検索
レクリエーションの情報収集はどこから行っていますか?
本屋さんで調べる方もいらっしゃるかもしれませんが、多くの方はネット検索を活用しているのではないでしょうか。
最近では介護職や介護施設向けにレクリエーションなどの情報をまとめたサイトも多くあり、塗り絵やペーパークラフト用に印刷できる無料素材や手遊び、体操などの動画もあります。
印刷の必要がある場合はプリンターに接続してあるパソコンを使うケースが多く、情報収集から印刷までの流れは覚えておくと便利です。
また、リハビリ体操などのDVD作成もパソコンスキルがあれば可能に。
ネットがつながっていないテレビで利用者にも見せられるようにできると良いですね。
利用者へのお知らせや書類作成
利用者やご家族に向けて施設からのお知らせやお便りなどを発行している所もあると思います。
手書きで作ってコピーするといった会社もあるかもしれませんが、ほとんどの場合Wordなどのソフトを使って作成します。
また多くの会社ではシフト作成にExcelを使っているという所が多いのではないでしょうか。
パソコンスキルの中でもWord・Excelを扱うのはもはや基本中の基本と言われています。
文書作成程度の基礎知識は入れておいた方がよさそうです。
介護記録などのデータ作成・管理
特に多いのが介護記録などのデータ作成や管理ではないでしょうか。
介護記録は管理職に限らず、その場で介護を行った人間が行うことが基本。
スマホやタブレットで入力できる専用ソフトを使っている会社もありますが、Wordなどで作ったフォーマットにパソコンで入力するといった所もあります。
勤務先によってやり方はさまざまですので、突然言われてもできないといったことがないよう、ある程度パソコンを触れるようにしておきましょう。
介護職がパソコンスキルアップのためやっておくこと
最近では高校や大学でもパソコンを使う機会が多く、レポートなどはWordで提出するといったことがほとんど。
そのため、若い世代でWordやExcelを使ったことがないという方はほとんどいないと思いますが、介護業界は平均年齢が高いため、パソコンをほとんど触ったこともないという方が多くいらっしゃいます。
そういった方がスキルアップするためにやっておいた方がいいことをまとめてみました。
ある程度タイピング力をアップする
キーボードを見ずに打つ、ブラインドタッチを習得するほどの必要はないかもしれませんが、ほとんどのパソコンはローマ字入力に設定されていますので、見ながらでもある程度スムーズにタイピングできるよう練習しておきましょう。
必要なのは文字入力と数字入力。
基本的なローマ字の読み書きができるようにしておくことと、アルファベットの大体の位置を把握しておくだけでもタイピング速度は上がります。
家にパソコンがある方は、無料のタイピング練習ソフトなどもありますので、活用してみるのもおすすめ。
1日数十分、キーボードに触れるだけでもかなり変わります。
WordやExcelを実際に使ってみる
会社のパソコンで練習するのは難しいかもしれませんが、家にパソコンがある方は、WordやExcelを実際に使ってみましょう。
会社から配布された書類などを見ながら、自分で全く同じものを作ってみたり、ネット上で無料配布されている書類のテンプレートなどをダウンロードし、どのように作成されているのか見てみるのも良いでしょう。
まずは身近な場面で使ってみると覚えやすく、Excelで家計簿をつけたりレシート管理をしてみるのもおすすめです。
Microsoft Officeに入っているWordやExcelといったソフトは、パソコン購入時に標準で入っていることも多いのですが、高価なため、他社の互換ソフトがインストールされている場合もあります。
機能はほとんど変わらないため、それでも十分に練習できます。
ですが、パソコンによってはそういった互換ソフトもインストールされていない場合があります。
そんな時はネット環境さえあれば無料で使えるGoogleドキュメントやスプレッドシートを使ってみましょう。
WordやExcelとは少し違いますが、機能は類似しているため、書類作成を練習するには十分です。
ますます需要が高まる介護職のパソコンスキル
今後さらなる電子化が進む中で、介護職の基本的なパソコンスキルは必須条件になる可能性も。
電子化が進むと業務の効率化が行えるので、人手不足に悩む介護業界ではどんどん多くの企業が導入していくことでしょう。
ある程度のパソコンスキルはどんな業種でも必要不可欠になってきていますので、覚えておいて損はありません。
「私はどんなにやったって覚えられないから無理。」
「パソコンが得意な〇〇さんに任せておけばいいじゃない。」
といったように、初めから諦めて人任せにしてしまってはいつまで経っても使えるようにはなりませんし、スキルアップだけでなくキャリアアップも難しくなります。
会社が必要としているからパソコンを覚えるだけでなく、パソコンを活用することで、日々の業務が簡略化でき、結果として自分の負担が軽くなります。
苦手意識を持ってやらないのではなく、Excelで家計簿をつけたり、スマホの写真をパソコンで管理してみるなど、日々の暮らしの中からパソコンを使ってできることを増やしていくと自然に使えるようになっていきます。
そのうち、あれもパソコンを使えば便利になるかも!と自分で発想できるようになり、仕事だけでなくプライベートも便利に充実していくかもしれませんね。